GDevelop 5.0.122 がリリースされました。
今回は既存の機能の刷新も含まれていたためか、ベータ版を経由してからのリリースでした。
なので、改善点だけでも結構な量があります😅
個人的に重要そうな順に解説します。
💝 改善点
・プラットフォーマーエンジン(「プラットフォームキャラクター」と「プラットフォーム」のビヘイビア)を刷新しました。
斜面や移動するプラットフォームに乗っているキャラクターを、より適切に処理できるようになりました。
もうエレベーターに乗せても、ピクピクしたりすることはありません👍
・変数エディターを改善しました。
変数エディター内の下部にあるツールボタンが、常時表示されるようになり使いやすくなりました。
また、オブジェクト変数エディターは、オブジェクトエディター内に統合されました。
「ビヘイビア」タブの隣に「変数」タブが追加されて、アクセスしやすくなりました👍
・オブジェクトのバウンディングボックスの値にアクセスできるようになりました。
バウンディングボックス(Bounding Box)とは、オブジェクトの大きさを表す見えない四角い箱 (矩形)のようなもののことです。
英語の説明とは裏腹に、衝突マスクとは関係ないので注意してください。
オブジェクトのバウンディングボックスの値(上部と下部の Y 座標、右側と左側の X 座標)を比較するための条件と、取得するための式が追加されています。
翻訳の関係で、今は「POSITION」の「Bounding Box」内にありますが、翻訳が反映されれば、「位置」の中に表示されるようになります。(なるはずです😅)
・オブジェクトが非表示、または画面外にある場合でもアニメーションを再生できるようにしました。
スプライトエディターに「高度な設定」というオプションが追加され、そこから設定できるようになりました。
通常は ON の「再生しない」です。
チェックを外すことで、画面外や非表示でもアニメーションが再生され続けます。
・シーンエディターを改善しました。
ズームレベルに応じて、適切なスクロールスピードになるよう調整しました。
また、「エディターで位置と角度を固定する」を ON にしているオブジェクトも、選択できるようになりました。
固定しながらでも選択できるので、プロパティの変更などがやりやすくなります。
反面、後ろに隠れたインスタンスを選択したい、という用途には利用できなくなりました。
・GDevelop に実績機能(バッジ)を追加しました。
GDevelop を利用中に特定の条件を達成すると、バッジが獲得できるようになりました。
(制作するゲームに実績機能が付けられるわけではありません)
自分が達成した実績は「マイ プロファイル」で確認できます。
また、他のユーザーの実績もユーザープロファイルで確認することができます。
まだなにも獲得していない状態だと、上の画像のように「なんもないよ」的なことが表示されるだけですが、なにか獲得すれば全ての実績が一覧表示されるようになります。
今用意されている実績は、どれも簡単に獲得できますが、今後はより条件の厳しい実績を追加していく予定とのことです。
・ゲームの統計を毎週 E メールで受け取れるサービスを開始しました。
設定は「マイ プロファイル」ウィンドウ内の「プロファイルを編集」ボタンからおこなえます。
そこにある「ゲームに関する毎週の統計情報を受け取りたい」のチェックボックスを ON にすると、登録しているメールアドレスに、統計情報が毎週送られてくるようになるようです。
・Web アプリ版(ブラウザ版)を改善しました。
URL で、画像やサウンドのファイルを指定できるようになりました。
ただし CORS(オリジン間リソース共有)というセキュリティー上の仕組みにより、適切な対応がなされていないサーバーの URL は利用できません。(上の画像のようになります)
まぁ、実質利用できないと思ってください(爆)
待ち望んでいた機能だけに残念です😢
他には、プレビュー機能が改善され、デバッガーが利用できるようになりました👏
あとプレビューは、ポップアップウィンドウで表示されるようになりました。
・パーティクルのタイプ名を改善しました。
日本語の翻訳はまだ反映されていませんが、「円形」「直線」「画像」になる予定です。
・メニューのイベント名を更新して、理解しやすくしました。
どれだ🤤
翻訳に色々修正があったので、恐らく条件やアクションのエディター上での名称に変更があった点だと思います。
・「プレビューウィンドウを常に最前面にする」の動作を改善しました。
全てのウィンドウより前ではなく、GDevelop エディターより上になりました。
・細かな UI の改善をおこないました。
なんか地味に UI を改善したらしいです😅
・HTML5ゲームを公開するリンクに CrazyGames.com を追加しました。
HTML5ゲームを公開するリンクとは?🤔
ローカルフォルダへのビルドの説明文には確かに追加されていますが……リンク?どこw
⚙️ 拡張機能、🎨 リソース、🕹 サンプル
たくさんの追加や更新がおこなわれたので、ここでは追加された拡張機能だけご紹介します。
・Mobile In-App Purchase (experimental)
ついに来ました!アプリ内課金を実装できる拡張機能です!🎉
でもまだ実験段階なので注意!
英語ですが Wiki には使い方ページ(In App Purchases (IAP) (experimental))が用意されているので、使ってみたい方は読んでおきましょう。
・Room-based camera movement
部屋単位でのカメラ移動とズームの処理を簡単に実装できるエクステンションです。
例えば、こんなカメラワークが簡単に実装できます。
🐛 バグの修正
色々なバグが修正されていますが、やっと GDevelop を起動した時にログアウトしている問題が修正されました👏
🤓 まとめ
プラットフォーマーエンジンが刷新されて、より高い完成度のプラットフォームゲームが作れるようになりました。
プラットフォームゲームは GDevelop の十八番なので、この恩恵を受けられるゲームも多いのではないかと思います😉
それと、アプリ内課金の機能は、てっきりエンジンに直接組み込まれると思っていたのですが、拡張機能としてリリースされたのは意外です。
エディターもどんどん改良されてきてイイ感じですね👍
そうそう、最近 GDevelop 公式が Twitter とか YouTube とか Instagram へ、よく投稿するようになりました。
英語ですが、最新情報を知りたい方はフォローすることをオススメします😉
まぁ日本語では、私が引き続き勝手に細々とお伝えしていきますw
ここで紹介した点以外にも、色々と追加や変更がおこなわれているので、詳しくは GitHub の GDevelop Releases ページをチェック!
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